車輪削正の作業を見学=平賀車両基地

 弘南鉄道活性化を目指し、住民団体・弘南鉄道アソビプロジェクト(大川誠代表)は11~12日、「真冬の弘南鉄道と古津軽をめぐる旅」モニターツアーを行った。参加者らは、古い車両を大事に使っている同鉄道や、津軽の歴史を感じられる隠れた見どころ、食、人々との触れ合いなど、沿線の多彩な魅力に触れた。

 青森県内や北海道、秋田県から観光関係者やライターなど約30人が参加。初日の11日は弘南線「田んぼ鉄道」(弘前-黒石)に乗り、沿線を巡った。アーティストGOMAさん(平川市)の作品が描かれた田舎館駅舎内を見物後、同市の平賀車両基地では、1929(昭和4)年製造で国内最古の現役ラッセル車に試乗したり、車輪の外周面の凹凸を削る「車輪削正(さくせい)」作業を見たりした。弘前市の塩崎麻衣さん(24)は「(車輪を)実際に削っているのを見て、ベテランの技術に支えられていると感じた」と話した。

 最終日の12日は、大鰐線「りんご畑鉄道」(大鰐-中央弘前)で移動。大鰐町中心部の街歩きでは、街歩きガイドの船水英俊さんに大鰐温泉の変遷を聞いたほか、地元で人気の餅、煎餅を試食。昼は、津軽あかつきの会(弘前市)による農家手作りの津軽の伝承料理を堪能した。

 同市の石川駅に一行の電車が着くと、「石川腕用(わんよう)消防ポンプ保存会」と石川こども園の園児ら約10人が手を振りお出迎え。当日朝、ツアーが同駅に来ると知った同会の工藤光行代表らが「弘南鉄道や石川地区を盛り上げたい」と集まったのだ。同会が駅前に持って来た約70年前の手動式消防ポンプなどを見物した後、約10分歩いて石川八幡宮へ。鳥居にちょこんと乗った「鬼コ」に魅せられ、スマホなどで撮っていた。

 アソビプロジェクトは内容をさらに磨き、旅行商品化を目指す。

歴史ある温泉町を歩いて魅力を堪能=大鰐町中心部

手動式の古い消防ポンプに興味津々=大鰐線石川駅前

鳥居の「鬼コ」は今や人気者=石川八幡宮


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