青森県弘前市の高岡の森弘前藩歴史館で企画展「江戸の旅と観光」が開かれている。戦乱の時代が終わり、旅がより身近になった江戸時代。当時の観光ガイドブックや道中日記から、名所・名物を求める旅や寺社参詣の様子を紹介している。
1860(万延元)年に写本された「諸国道中旅日記」では、財布や手ぬぐいから糸や針、耳かきにいたるまで、旅に持って行くべき物を詳細にアドバイスしているほか、朝早く起きて宿には早めに入ることなど、当時の旅の心得が記されている。
吉田松陰が1852(嘉永5)年に弘前藩の儒学者伊東広之進(号梅軒)宅を訪ねた際の記述が残る「東北遊日記」、菅江真澄が1796(寛政8)年に百沢村(現弘前市百沢)に住む知人を訪問したことなどを記している「雪乃母呂太奇(ゆきのもろたき)」など、津軽ゆかりの文化人の残した旅の記録も並ぶ。
旅が盛んになるにつれて、人々の地域や歴史に対する意識が深まるようになり、1859(安政6)年には津軽の画人平尾魯仙が藩内の景観を写した「合浦山水観」なども描かれた。学芸員の澁谷悠子さんは「当時、庶民にとっては一生に一度あるかないかだった旅ですが、その楽しさや苦労は昔も今も変わらないのでは。身近なテーマで歴史を楽しんで」と話している。
企画展は3月22日まで(2月17日と3月16日は休館)。入館料は一般300円、高校・大学生150円、小・中学生100円。期間中、歴史講座(2月2日、3月15日)がある。申し込みや問い合わせは同歴史館(電話0172-83-3110)へ。
1860(万延元)年に写本された「諸国道中旅日記」では、財布や手ぬぐいから糸や針、耳かきにいたるまで、旅に持って行くべき物を詳細にアドバイスしているほか、朝早く起きて宿には早めに入ることなど、当時の旅の心得が記されている。
吉田松陰が1852(嘉永5)年に弘前藩の儒学者伊東広之進(号梅軒)宅を訪ねた際の記述が残る「東北遊日記」、菅江真澄が1796(寛政8)年に百沢村(現弘前市百沢)に住む知人を訪問したことなどを記している「雪乃母呂太奇(ゆきのもろたき)」など、津軽ゆかりの文化人の残した旅の記録も並ぶ。
旅が盛んになるにつれて、人々の地域や歴史に対する意識が深まるようになり、1859(安政6)年には津軽の画人平尾魯仙が藩内の景観を写した「合浦山水観」なども描かれた。学芸員の澁谷悠子さんは「当時、庶民にとっては一生に一度あるかないかだった旅ですが、その楽しさや苦労は昔も今も変わらないのでは。身近なテーマで歴史を楽しんで」と話している。
企画展は3月22日まで(2月17日と3月16日は休館)。入館料は一般300円、高校・大学生150円、小・中学生100円。期間中、歴史講座(2月2日、3月15日)がある。申し込みや問い合わせは同歴史館(電話0172-83-3110)へ。