国名勝・金平成園(黒石)所有者が市に寄贈

黒石市に寄贈された金平成園

 青森県黒石市の高樋憲市長は8日の年頭会見で、同市の国名勝・金平成園(かねひらなりえん)(澤成園)が、所有者から市に寄贈されたと明らかにした。同園はこれまで季節ごとに期間限定で公開されてきたが、高樋市長は4月から通年公開とする考えを示し、「金平成園を有効活用しながら、観光振興につなげたい。極力経費は削減しながら運営していく」と話した。

 同園は津軽地方に伝わる作庭様式「大石武学流」の庭園の一つで、広さは5662平方メートル。地元の政治家で実業家でもあった加藤宇兵衛の求めに応じ、作庭家・高橋亭山や弟子らが1902(明治35)年に完成させた。2006年に国名勝に指定され、同年から保存修復工事を実施。完工した15年春から公開を始めた。

 これまでは加藤のひ孫に当たる田村良子さん(76)=東京都=が土地のほか、旧加藤家住宅の母屋など3棟の建物を所有。夫の重夫さん(76)=同=が支配人を務めていた。

 市によると、田村さんが高齢などを理由に、寄贈か民間への売却を考えていると市に相談。市は「黒石の文化資源であり、有効活用しなければいけない」とし、受け入れる方針を決めた。19年11月に寄贈に関する手続きを終えたという。

 20年度は市教育委員会が、同園のガイドを務める「こみせ観光ボランティアガイドの会」などの協力を得ながら管理運営する方向。20年度を踏まえ、21年度以降の運営について検討する。

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