上北鉱山の思い出伝える写真展/東北町歴民資料館

特別展初日に資料館を訪れ、古屋敷専任員(右)と一緒に上北鉱山の写真を見る野村不二男さん

 旧天間林村(青森県七戸町)にあった上北鉱山を紹介する特別展が12日、東北町歴史民俗資料館で始まった。同町在住で少年時代を鉱山で過ごした野村不二男さん(83)が保有する写真など30枚余りをパネルにして展示。戦時中、国内屈指の銅産出量を誇り「神風銅山」とも呼ばれた同鉱山のにぎわいを知ることができる内容となっている。

 野村さんは戦中・戦後の小・中学生時代を上北鉱山で過ごした。今回資料館の求めに応じ、自身が持っている当時の写真や、弟の三男さん(78)=北海道北斗市在住=が撮った写真を提供。このほか同展では、県立郷土館所蔵の写真や採掘された黄銅鉱の原石なども展示されている。

 写真は昭和20年代から40年代にかけてのものが中心。山の斜面にびっしりと住宅が立ち並ぶ光景や、巨大な選鉱場、近代的な病院、大勢の子供がスキーを楽しむ姿など、山中に出現した街の栄華をしのぶことができる。初日に訪れ、パネルを見た不二男さんは「病院はもちろん映画館や共同浴場などもあった。盆踊りはにぎやかだったし、相撲大会もやった」と当時を懐かしんでいた。

 同資料館の古屋敷則雄専任員は「かつては乙供駅から上北鉱山まで軌道が走っており、東北町も鉱山の恩恵を受けてきた歴史がある。特別展がきっかけとなり、鉱山に関する資料が集まることを期待したい」と話している。

 特別展「上北鉱山の想い出」は来年1月24日まで。入館無料。

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