農業からアート探る 5日から青森県美で企画展


 「農業」をテーマにアートの可能性を探る企画展「青森EARTH2019:いのち耕す場所-農業がひらくアートの未来」(同展実行委員会主催)が5日から、青森市の県立美術館で開かれる。4日は内覧会が行われ、青森県など世界の農業の現場を取材した現代アーティストの作品や、農民の姿を描いた常田健(同市浪岡出身)やミレーなどの作品に関係者が見入っていた。

 「青森EARTH」は、青森県に根差したアートを探究するシリーズとして同館が2012年から継続してきた。企画展は16年以来2回目となる。

 今回は国内外の現代アーティスト12組が参加。青森県のリンゴ農家を取材し、リンゴの木材を使って“普遍的なリンゴ”の彫刻を作った雨宮庸介さん(ドイツ)の作品や、画家の大小島真木さん(東京)と約40人のボランティアが命のつながりをテーマに制作した縦約5メートル、横約10メートルの巨大絵画などを展示している。

 このほか「落ち穂拾い」などミレーの版画やスケッチ、常田健の油彩画を並べて展示。青森県の小中学生が共同制作した教育版画、青森県ゆかりの安藤昌益や江渡狄嶺ら「農の思想家」についても紹介している。

 同館の奥脇嵩大学芸員は「青森の農業の豊かさと同時に、アートの豊かさを楽しんでほしい」と話した。

 同展は12月1日まで。観覧料や関連イベントの問い合わせは同館(電話017-783-3000)へ。なお、常田健の作品を集めた「孤高の画家 常田健展」は東京・銀座のギャラリー悠玄で13日まで開かれている。

オル太の「耕す家」など、農業をテーマにした現代アーティストの作品が並ぶ展示室

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