南部せんべいのおいしさPR/八戸で初マルシェ

南部せんべいを品定めする来場者

 青森県八戸市発祥の南部せんべいの魅力を広めようと、八戸商工会議所は25日、同市のせんべい店が一堂に会した「八戸の南部せんべいマルシェ」を同市の八戸まちなか広場・マチニワで初開催した。市内店舗のブランド力向上を目指す同商議所のプロジェクトの一環。市内外の6店舗が販売ブースを並べ、来場者に“元祖”南部せんべいのおいしさをPRした。

 同プロジェクトは後継者不足などで廃業が相次いでいる市内のせんべい業者を応援し、ブランド化しようと2017年に始まった。これまで南部せんべいの市場調査などを実施。消費者向けの販売は今回初めて。

 会場では、ゴマや豆といった定番せんべいのほか、チョコレートやショウガといった一風変わった味付けのものも並び、多くの家族連れでにぎわった。家族で来場した同市の鈴木亜希子さん(36)は「いろんな味や食感があって面白い。息子も気に入ったみたい」と話していた。

 参加した同市田面木の上舘せんべい店の稲福智実代表は「店舗販売では昔からの常連客がほとんどだが、今回は若い人にも知ってもらえた」、味の海翁堂の槙一郎社長(51)は「卸業がメインで直接販売するのは初めて。間近で意見を聞けてよかった」とそれぞれ手応えを語った。

 プロジェクトでは今後、マルシェを定期的に開催しながら、オリジナル商品の開発などを進めるという。

 同商議所によると、同市には1950年には230店のせんべい店があったが、店主の高齢化や市外の企業の台頭などを背景に廃業が相次ぎ、現在12店にまで減少した。

 同商議所の田村暢英さんは「マルシェなどを通じ、元祖である八戸ならではの付加価値を付けられれば」と期待した。

市内外のせんべい業者6店が一堂に会した「南部せんべいマルシェ」

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