「朝の八甲田」店頭に再び

ル アン南類家店の店内で朝の八甲田を手にする松坂社長

 青森県八戸市南類家に29日、菓子店「Le un;(ル アン)」の南類家店がオープンする。4月に青森地裁八戸支部から破産手続きの開始決定を受けた同市の洋菓子会社「アルパジョン」の店舗を、ル アンの運営会社「和(なご)みの治(はる)」(同市、松坂恒治社長)が買い取り、改装した。同社はアルパジョンの看板商品「朝の八甲田」の版権を持っていて、現在も製造、販売している。松坂社長は「地域に愛される店舗にし、朝の八甲田のように青森の良いものを県外、世界に発信する商品を作りたい」と意気込んでいる。

 和みの治は朝の八甲田の版権を2年前に引き継いでいた。店舗は事業停止の前に買い取っていたという。

 アルパジョンが自己破産申請の準備に入ったことが報じられると、客からは「もう朝の八甲田を買えないのか」などと、連絡が多く寄せられた。声に応えようと、和みの治が朝の八甲田を製造、販売できる環境を整え、県内外の道の駅などに卸した。現在は10カ所ほどで取り扱っている。松坂社長は「今は朝の八甲田を徐々に復活させているところ。残すことができたのはありがたい」と語る。

 和みの治は、5月に八戸市のショッピングセンター・ラピア内にル アンのラピア店を開店した。南類家店の開店までには、以前から関わりがあった会社から支援やアドバイスを受けた。松坂社長は「支援してくれた方には感謝しかない。これまでのお客さんや地域を大事にして会社を成長させたい」と語った。

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