「吉田初三郎の鳥瞰図」13日から八戸で特別展

吉田初三郎の「肉筆 高野山名所図絵(高画質複製)」について解説する小倉館長

 青森県八戸市の八戸クリニック街かどミュージアムで夏期特別展「吉田初三郎 鳥瞰図(ちょうかんず)展」が13日から開催される。JR東日本の新幹線車内誌「トランヴェール7月号」で20ページにわたり関連特集が組まれ、注目を集めている。

 吉田初三郎は、京都市生まれの画家で、大正から昭和半ばまで、観光地や鉄道の沿線などを案内する観光鳥瞰図を描き、一世を風靡(ふうび)した。八戸市の種差海岸の美しさを絶賛し、アトリエ兼住居として「潮観荘」を建設、活動の拠点としたことでも知られる。

 同展では、幕末の京都を描いた鳥瞰図や、高野山名所図絵など、貴重な作品や資料など約120点を展示する。吉田の年譜とともに、40年間の作品を展示しており、小倉学館長は「鳥瞰図の描き方の変遷に加え、当時の印刷技術の移り変わりも知ることができる」と話した。

 トランヴェールの特集では「鳥の目で描かれた青森・函館」と題して特集が組まれている。「初三郎式鳥瞰図」と呼ばれる大胆なデフォルメで描かれた八戸市鳥瞰図や十和田湖鳥瞰図が掲載され、吉田の魅力に迫っている。

 同館では、トランヴェールのバックナンバーも置かれ、展示されている吉田の描いた日本各地の鳥瞰図と合わせて楽しむことができる。

 同展は8月4日まで。観覧料は500円(高校生以下無料)。休館日は祝日を除く月、火曜日。問い合わせは同館(電話0178-32-7737)へ。

JR東日本新幹線車内誌「トランヴェール」7月号の表紙

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