「金木囃子方 竹の音」が立佞武多に初参加

五所川原立佞武多に向けて練習に励む「竹の音」のメンバー=18日、金木公民館

 28日で開幕まであと1週間となった今年の五所川原立佞武多(たちねぷた)=8月4~8日=に、青森県五所川原市金木地区を中心に活動する団体「金木囃子(はやし)方 竹の音(ね)」が初めて出陣する。金木地区の団体が単独参加するのは初。旧五所川原市、金木町、市浦村が合併して今年で20周年の節目となったのを機に「誇りある、自分たちのはやしを響かせたい」と決意した。竹内俊夫会長(63)らメンバーは、最終盤のはやしの磨き上げに精を出している。

 週末の今月18日夜、金木公民館では小中高生、社会人のメンバー約30人が真剣な表情で1時間以上の通し稽古に取り組んでいた。「ドン、ドドン」と腹に響く太鼓の音に、手びらがねと笛の小気味よいはやしが続く。

 五所川原立佞武多にはもともと、竹の音の中心メンバーらが別団体に加わる形で参加していたが、同時に「金木から(単独で)出してはどうか」と待望する声も内外から上がっていた。今回、合併20年の節目を「縁」(竹内会長)と捉え、竹の音の名で沿道を歩くことを決めたという。

 竹の音が発足したのは約23年前。旧金木町で平成初期まであったねぶた運行が少子化などを背景に消滅してしまったことが、一つのきっかけだった。

 津軽の祭りばやし伝承を大きな使命としており、現在は「はやし好きな連中」(竹内会長)が金木地区を中心に各所から参加。地元小学校と協力してねぶた運行を復活させたほか、各地のイベント演奏などを続け、昨夏は初めて「かなぎ夏まつり」を企画し、成功させた。

 「楽しみは半分。1年生の自分たちが受け入れてもらえるか」と竹内会長。不安半分の一方で、一年中休みもなく練習を積んできた自信もある。「一番ははやしを聴いてもらいたい。5日間、どう面白く騒げるか」と、はやる気持ちを抑えられない様子だ。

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