縄文時代後期、風張ムラの生活は/合掌土偶国宝指定15周年記念 八戸・是川縄文館、5日から企画展

風張1遺跡をはじめとした縄文時代後期の遺跡や出土品を紹介する企画展

 青森県八戸市の市埋蔵文化財センター是川縄文館は5日から、同市の風張1遺跡から出土した合掌土偶の国宝指定15周年を記念した秋季企画展「合掌土偶ができたころ」を開催する。合掌土偶が作られた縄文時代後期(約4千~3千年前)に焦点を当て、風張1遺跡をはじめとした同時代の遺跡の出土品から、当時の人々の暮らしや文化に迫る。また合掌土偶の構造や装いなど、研究によって明らかになった成果を紹介している。

 風張1遺跡は、同市の新井田川を挟んで国史跡・是川石器時代遺跡の対岸にある。合掌土偶は1989年に同遺跡の住居跡から出土し、2009年7月10日、県内3例目の国宝に指定された。

 同展では、本県と岩手県の遺跡から出土した土器、土偶、装飾品など260点を展示。4日は内覧会が行われ、ガイドを担当する縄文是川ボランティア約20人が参加した。同館の佐藤ちひろ学芸員は「合掌土偶ができたころの八戸は縄文時代の中でも建物跡の数が多く、人口も多かったとみられ、合掌土偶は暮らしの安定やムラのさらなる繁栄への祈りが込められていると考えられる」と説明した。

 同展は11月24日まで。関連企画として今月26日、国立歴史民俗博物館研究部の中村耕作准教授を講師に招き、考古学講座を開講する。また、是川縄文館のマスコットキャラクター「いのるん」をデザインした縄文しおり作り(今月13日)、縄文プラ板ストラップ作り(11月10日)の体験イベントを行う。問い合わせは同館(電話0178-38-9511)へ。

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