擬態したり隠れたり… 魚見て詐欺を知って

31日まで展示されている、マリエントと八戸署のコラボ水槽

 交流サイト(SNS)型投資・ロマンス詐欺といった特殊詐欺などの被害を未然に防ごうと、青森県八戸市の市水産科学館「マリエント」と八戸警察署は合同で同館にコラボ水槽を展示している。擬態したり隠れる習性を持つ魚が入った5種類の水槽の前に、似た手口を持つ特殊詐欺などの説明板を設置した。関係者らは「手口を知ることで被害に遭わないようにしてほしい」と呼びかけている。

 同署によると、特殊詐欺は手口が巧妙化する中で、最近は高齢者のみならず若い被害者も多くなっている。同館は親子連れなども多く利用することから、海の生き物とともに特殊詐欺の手口を知ってもらうことで若い世代の被害防止につなげようと企画した。

 普段は体の半分がずっと砂に隠れているチンアナゴの水槽にはSNSの他の広告に紛れてクリックされるのを待つ「副業詐欺」、海藻に擬態するウィーディーシードラゴンの水槽にはSNSなどで出会った被害者に恋愛感情を抱かせて現金を振り込ませる「SNS型投資・ロマンス詐欺」の説明板がそれぞれ設置された。

 10日は、同館主催の学習クラブ「『ちきゅう』たんけんクラブ」の会員約40人らが出席し、白と黒のしま模様がパトカーに似ているイシダイの水槽の前で除幕式を行った。同署の太田辰治刑事生活安全官は取材に「特殊詐欺の手口について皆さんに広く伝わり、被害が一件でも少なくなることを期待している」と話した。

 展示期間の31日まで、来場者には擬態したり隠れる習性を持つ魚と特殊詐欺などの手口を記載したコラボカードを全5種計5千枚限定で配布する。

コラボ水槽の前に設置されている、魚の習性や特殊詐欺などの手口が書かれた説明板

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