八戸・笹の葉踊り復活20周年 子どもら稽古

ササの葉を手に笹の葉踊りの練習に励む子どもたち=25日、八戸市の龗神社

 31日の八戸三社大祭開幕が間近に迫った。8月1日のお通りと3日のお還(かえ)りには、神社行列と山車行列が市中心部を練り歩く。今年で復活から20周年の節目を迎える龗(おがみ)神社(坂本守正宮司)の笹(ささ)の葉踊りは神社行列を構成する一つで、子どもたちが祭り本番に向けて稽古に励んでいる。

 笹の葉踊りでは、商宮律(しゃぎり)と呼ばれるおはやしに合わせて子どもたちがササの葉を持ちながら舞う。江戸時代には、武士や豪商の女児が踊っていたが、明治時代には有力商人の男児が踊ったという。1897(明治30)年ごろにはおはやしのみとなり、1911(同44)年ごろにはおはやしも姿を消した。

 2004(平成16)年、龗神社の当時の宮司だった坂本榮治さんが中心となり、神社にあった古文書などを頼りに復活させた。振り付けは記録が残っていなかったため神社の向かいに稽古場があった、日本舞踊・藤間流の藤間亜哉師範と藤間佐由理師範が新たに振りをつけた。

 今年笹の葉踊りに参加するのは幼稚園年中組から大学生までの約20人。練習は例年、7月の毎週木曜日。25日は、神社の一室で自前の浴衣に身を包んだ約10人の子どもたちが本番前最後の練習に励んだ。

 商宮律を奏でる三味線奏者の「よっ」のかけ声に合わせて横笛の音が響くと、子どもたちがゆっくりと踊り始めた。佐由理師範によると、振り付けはササの葉を神様に奉納するしぐさも取り入れている。

 行列への参加は2年目だという小向希来(きき)さん(湊小2年)は「緊張はない。昨年はかわいいって言われてうれしかった。今年も本番で踊るのが楽しみ」、竹内日和子(ひなこ)さん(中居林小2年)は「先生に教わった通り、本番も丁寧に踊りたい」とそれぞれ意気込みを語った。

 指導に当たる佐由理師範は「もう20年たつんだとびっくり。当初は動きがゆっくりで行列のペースについていけなかったが、改良を重ねて今の形になった。これからも継承できたら」と語る。龗神社の坂本博史権禰宜(ごんねぎ)は「踊りは難しくないので、将来的には外部の人も気軽に踊ることができるようにできれば」と話した。

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