
文化審議会(島谷弘幸会長)は24日、秋田県大館市花岡町の鳥潟(とりがた)会館庭園を国の名勝とするよう盛山正仁文部科学相に答申した。本県で造られた近代庭園として、芸術、鑑賞上の価値や、日本近代庭園史における学術上の価値が高いと評価された。
鳥潟会館は、江戸時代に旧花岡村の肝煎(きもいり)を務めた鳥潟(とりかた)氏の旧宅。現在の建物と庭園は、17代当主だった京都帝国大(現京都大)教授の鳥潟隆三が1935(昭和10)年から5年をかけて改築、造営した。
庭園は、川が山から海へ注ぐ風景を模した池泉(ちせん)回遊式の京風庭園で、広さは約8200平方メートル。隆三が京都から招いた庭師の粕谷幸作が中心となって造った。開放的な芝生と変化ある水の流れに既存の大木を組み合わせ、地元の自然風土を生かした奥行きある景観が特徴。
建物と庭園は51年、地元の人々に公民館として利用してもらおうと隆三が旧花岡町に寄贈した。その後、鳥潟会館として一般公開。2011年に庭園が県名勝、建物が県有形文化財にそれぞれ指定されている。
答申では、1934年に天然記念物へ指定したにかほ市の「象潟」の追加指定も求めた。周辺の圃場整備計画に伴う調査で、約2500年前の鳥海山の山体崩壊によってできた「流れ山」が新たに二つ確認された。指定の流れ山は105、面積は約22万4700平方メートルとなる。
県内の国指定名勝は7件(特別名勝および天然記念物1件含む)、国指定文化財の累計は112件(国宝1件、選定2件含む)となる。
鳥潟会館は、江戸時代に旧花岡村の肝煎(きもいり)を務めた鳥潟(とりかた)氏の旧宅。現在の建物と庭園は、17代当主だった京都帝国大(現京都大)教授の鳥潟隆三が1935(昭和10)年から5年をかけて改築、造営した。
庭園は、川が山から海へ注ぐ風景を模した池泉(ちせん)回遊式の京風庭園で、広さは約8200平方メートル。隆三が京都から招いた庭師の粕谷幸作が中心となって造った。開放的な芝生と変化ある水の流れに既存の大木を組み合わせ、地元の自然風土を生かした奥行きある景観が特徴。
建物と庭園は51年、地元の人々に公民館として利用してもらおうと隆三が旧花岡町に寄贈した。その後、鳥潟会館として一般公開。2011年に庭園が県名勝、建物が県有形文化財にそれぞれ指定されている。
答申では、1934年に天然記念物へ指定したにかほ市の「象潟」の追加指定も求めた。周辺の圃場整備計画に伴う調査で、約2500年前の鳥海山の山体崩壊によってできた「流れ山」が新たに二つ確認された。指定の流れ山は105、面積は約22万4700平方メートルとなる。
県内の国指定名勝は7件(特別名勝および天然記念物1件含む)、国指定文化財の累計は112件(国宝1件、選定2件含む)となる。