お盆間に合い 関係者喜び/五能線全線復旧

全線復旧したJR五能線の深浦発東能代行き上り一番列車=11日午前6時11分、深浦町大間越筧の国道101号中の澗跨線橋から撮影

 JR五能線は11日、7月15日の大雨で不通となっていた深浦-能代(秋田県)間の運転を始発から再開し全線復旧した。観光列車リゾートしらかみも青森・弘前-秋田間の全区間運転を再開。観光客や深浦町の観光関係者らが、書き入れ時のお盆に間に合った待望の復旧を喜んだ。

 東能代駅(秋田県)から下り一番列車で弘前駅まで向かう滋賀県東近江市の地方公務員西村藤生さん(50)は午前7時過ぎ、深浦駅で東奥日報などの取材に「(秋田・青森県境の海岸線の)国道をドライブしたことはあったが、高さがあると見え方も違った。天気も良くて海の青さがすごくきれい」と笑顔を見せた。

 深浦町の観光名所・十二湖最寄りの十二湖駅には午前10時半前、秋田駅発のリゾートしらかみが到着し、17人が降り立った。

 秋田県横手市の実家に帰省中という、千葉県柏市の看護師山口博美さん(60)と、娘で会社員の真依さん(22)は、十二湖周辺の散策を楽しみ、夕日がきれいな時間帯に秋田に戻る日帰り旅の予定。博美さんは「高いところから初めて見る日本海の景色が良かった」、真依さんは「ブナ林散策が楽しみ」と声を弾ませた。

 十二湖駅の売店を運営する町観光協会の岩森学さん(41)は「お盆の書き入れ時に間に合って良かった。帰省客の姿もあった。産直コーナーには懐かしい物、AOIKE、JUNIKOなどのご当地スタンドも取りそろえて待ってます」とPR。

 宿泊施設「アオーネ白神十二湖」の斉藤智晴支配人は「自ら被災した人も多い中、お盆前に復旧してくれたJR秋田支社に感謝したい。一時は落ち込んだ予約も好調。受け入れ態勢を整えていきたい」と話した。

 深浦-能代間は、盛り土流出や土砂流入など大小約40カ所の被災が確認されたが、1カ月足らずでのスピード復旧となった。

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