週末限定、畑の中のギャラリー 鶴田に開設

「作品を見ながらゆっくりくつろいでほしい」と話す花田さん

 青森県鶴田町の陶芸家花田貴美人さん(67)が6月、週末限定の展示ギャラリー「大きな手」を同町廻堰に開設した。リンゴ畑に囲まれ、岩木山も望めるロケーション。「鶴田は芸術に触れられるような施設が少ない。ゆっくりとくつろぎながら作品を鑑賞してほしい」と話している。

 花田さんは鶴田町出身。弘前高校を卒業後、都内で働いていたころに陶芸を始め、20代で広島県出身の陶芸家岡本誠さんに師事した。1996年から同町に戻り、町職員(陶芸指導員)として勤務。退職した現在も町民向けの陶芸教室を開いている。

 「大きな手」の開設は、町民らが芸術作品に触れる場をつくろうと企画。設計を担当した五所川原市在住の1級建築士・川村展矢さん(48)が「他では見られない、変わった形のものにしたい」と棟を三つに分け、1本のエゴノキを中心に放射線状に並ぶように配置している。

 北側の棟は受付と作品販売スペース、真ん中の棟は企画展示用で貸し画廊とする予定。最も広い南側の棟は、花田さんが見せたい作品を自由に展示するスペースで、現在は陶器や陶板のほか、布などの他の作家が手がけた作品も飾られている。

 鶴田町の観光名所・鶴の舞橋から1.5キロほど北西の木々や畑に囲まれた場所にある。花田さんは「開館中は私が常駐しているので、作品の感想や意見を聞かせてもらえたらうれしい。いすやテーブルもあるので、5分、10分で帰るのではなく、いろいろなことを考えながらゆっくりと作品を眺めていってもらいたい」と話している。

 開館時間は土、日曜の午前10時~午後4時。10月末まで開館する予定。入場は100円(高校生以下無料)で、一度支払うとその年の閉館まで何度も無料で入場できる。問い合わせは花田さん(電話090-2983-6886)へ。

ギャラリー「大きな手」の3棟と、設計を担当した川村さん

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