八戸三社大祭4年ぶり通常開催


 八戸三社大祭(7月31日~8月4日)の運営委員会(塚原隆市会長)は20日、青森県八戸市のユートリーで全体会議を開き、神社行列と山車の合同運行を4年ぶりに実施することを決めた。新型コロナウイルスの影響で合同運行中止など規模縮小が続いていたが、2019年以来の通常開催となる。

 三社大祭は7月31日の前夜祭を皮切りに開幕。8月1日の「お通り」と3日の「お還(かえ)り」では龗(おがみ)神社、長者山新羅神社、神明宮の行列や全27山車組の山車が市中心街を練り歩く。2日の中日には山車の夜間合同運行があり、4日の後夜祭で閉幕する。前夜祭、後夜祭では山車の展示とおはやし演奏が行われる。併催行事として長者山新羅神社の「加賀美流騎馬打毬(だきゅう)」(2日)、八戸青年会議所主催の「おまつり広場」(2~4日)も実施する。

 コロナ対策は、5月8日の5類移行後の国や県のガイドラインを踏まえて対応する。

 会議には3神社、山車組で組織するはちのへ山車振興会、市の関係者ら約40人が出席。塚原会長は「市民が待ちに待った開催。課題もあるが、コミュニケーションを大切に進めていきたい」と述べた。山車振興会の小笠原修会長は「素晴らしい山車を制作し、街に活気が戻り、子どもたちの笑顔が見られるようにしたい」と話した。

 昨年は代替行事として、27山車組が共同制作した山車の運行や据え置き型の「置山車」を展示。3神社は、行列の神輿(みこし)渡御の中止または休止の奉告祭や中日例祭を執り行った。

 八戸三社大祭は1721(享保6)年、法霊社(現龗神社)から長者山三社堂(現長者山新羅神社)へ神輿を渡御したのが始まりとされる。2004年に国の重要無形民俗文化財に指定された。16年には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。

八戸三社大祭の通常開催を決めた全体会議=20日午前、八戸市

4年ぶりの通常開催が決まった八戸三社大祭。2019年の「お通り」では極彩色の山車が八戸市中心街を練り歩き、沿道の観客を魅了した

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