将棋・大山名人の功績知って おいらせで特別展

大山15世名人の書を成田町長(左)に手渡す中戸さん

 将棋の故大山康晴15世名人(1923~92年)の生誕100年に合わせ、青森県おいらせ町の大山将棋記念館で1日、記念特別展が始まった。5月7日まで。この日は、展示の目玉となる大山15世名人直筆の書の寄贈式も行われた。関係者は「名人の功績を多くの人に知ってほしい」と話す。

 書を町に寄贈したのは、日本将棋連盟名誉会員で、大山15世名人と親交が深かった同町の中戸俊洋さん(80)。記念館で行われた贈呈式では、中戸さんが成田隆町長に書を手渡した後、関係者が特別展のテープカットを行った。

 書は89年ごろ、東京の将棋会館に大山15世名人を訪ねた際、目の前で書いてもらったという。「忍」の文字は、サンゴを細かく砕いた顔料で揮毫(きごう)しており、「4、5枚しか存在しない」(中戸さん)貴重なものという。

 中戸さんは「大名人なのに偉ぶらず、ボランティア同然で県内全市町村を巡り、将棋の普及に力を尽くしてくれた」と懐かしむ一方、「没後30年が経過し、その名前を知らない人も多くなった」と指摘する。

 書は、ゆかりの品の中でも自室に飾るなど愛着の深い一品だったが、生誕100年の節目に、名人への関心を高めてもらおうと寄贈することにした。「この機会に、功績や人柄を多くの人に知ってもらいたい」と中戸さん。特別展では、直筆の「封じ手」や愛用品などを展示している。午前9時~午後5時(月曜休館)。入館無料。

テープカットで記念特別展の開幕を祝う中戸さん(右から2人目)ら関係者

おいらせ町

青森
門付け勇壮 百石えんぶり開幕/おいらせ
青森
永世竜王懸けた一戦 渡辺×羽生の封じ手そろう/おいらせ・大山将棋記念館
青森
「おらんどの駅」アピール 向山駅イルミネーション
青森
2年ぶり大杉玉かけ替え/おいらせ・桃川
青森
オオハクチョウ第1陣飛来 おいらせ・間木堤