津鉄・津軽飯詰駅の汽車旅文庫が1周年

大勢の鉄道ファンらが詰めかけた1周年式典

 青森県五所川原市の津軽鉄道・津軽飯詰駅に設けられた鉄道作家・種村直樹氏(滋賀県出身、1936~2014年)の著作や愛用品を展示するコーナー「汽車旅文庫」が開設1周年を迎えた。20日、同駅で記念式典が開かれ、種村氏の遺族や鉄道ファンら約50人が節目を祝った。

 種村氏は鉄道に関する小説やルポルタージュなどを発表し「レイルウェイ・ライター」として鉄道ファンの間で有名な存在。同文庫は、種村氏愛用の机と椅子を展示し、多くの作品を生み出した書斎を再現、本棚には著作や鉄道関連書籍など3千冊超をそろえた。

 運営は飯詰地区の市民団体「飯詰を元気にする会」(岡田千秋会長)が担い、毎月第3日曜に開館。1年目は臨時開館を含む21日間で243人(記念切符配布枚数による)が来場した。

 セレモニーでは種村氏の所蔵品を後世に残そうと尽力してきた蔵書活用委員会の辻聡代表が「種村さんの机と椅子を見るたび、原稿を書いている後ろ姿を思い出す」と語り、「地方鉄道はどこも経営が厳しい。汽車旅文庫が津鉄の集客の起爆剤になれば」と期待した。

 種村氏の長女・伏見ひかりさん(55)=埼玉県、次女・良知(らち)こだまさん(50)=横浜市=も来場。伏見さんは「飯詰の方々の優しさがリピーターを生んでいる。多くの人に来ていただき、父も喜んでいると思う」と感慨深げに話した。

五所川原市

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