輝き戻った御輿披露 名川秋まつり開幕

修復で輝きを取り戻した御輿に手を合わせる地域住民(手前)

 名川秋まつりが8日、青森県南部町剣吉地区で開幕した。会期は例年通り3日間だが、新型コロナウイルス感染対策で山車の運行を行わない形で、お通り、お還(かえ)りを初日1日で実施。昨年修復を終えた「剣吉諏訪神社御輿(みこし)」を一般に初めてお披露目し、沿道の住民が深々とお辞儀をし、手を合わせた。

 同まつりは一昨年中止、昨年は当初、会期1日で開催を予定していたが、直前で中止となったため、3年ぶりの開催。1771(明和8)年に京都で制作されたという同御輿は、経年劣化のため傷みが目立ち、氏子らの寄付や民間団体の助成金を活用し、滋賀県で修復した。

 輝きを取り戻した同御輿は好天の下、神楽、権現舞など郷土色豊かな伝統芸能の先導で、諏訪神社から南部芸能伝承館、お祭り広場に隣接する御仮屋まで練り歩いた。また、名川中学校の吹奏楽演奏、名久井農業高校生徒による名川音頭流し踊り、同校の樽神輿(たるみこし)などがにぎやかに続いた。

 9、10日には山車を展示し、その上での手踊りなど、さまざまな催しを行う。同まつり実行委員長を務めた山田賢司町商工会長は「沿道にたくさんの人が出ていて、みんな楽しみにしていたことを改めて実感した。来年こそは、従来の形でまつりができることを願いたい」と話した。

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