山車共演へ準備大詰め 9月2日から五戸まつり

山車の仕上げ作業に励む下大町山車組の人たち

 青森県五戸町の「五戸まつり」が2~4日、同町中心街で3年ぶりに開かれる。神輿(みこし)行列・山車合同運行は中止になったが、3、4日に山車の共演展示を行うため、山車作りと囃子(はやし)の稽古が大詰めを迎えている。

 同まつりは五穀豊穣(ほうじょう)などを願う八幡宮、稲荷(いなり)神社、神明宮の3社の祭り。コロナ禍で2年間まつりを中止したため、若い世代への伝統継承に危機感を抱く人たちもいた。

 参加9団体による山車運行責任者会は月1回集まり、開催するために何ができるか、話し合いを重ねてきた。7月下旬の「ビックリ夜店」では、まつり太鼓体験を開き、子どもたちが囃子に親しむ機会を設けた。同会代表の中村渉さん(43)は「各団体は子どもたちのために、まつりを再開したいという思いを共有し努力してきた」と語る。

 開幕前日の1日、各町内会は山車の自由運行を行う。下大町山車組は8月30日夜、囃子の稽古が続く自治会館の隣で山車「武田軍出陣」の仕上げに励んでいた。制作責任者の川村優太さん(36)は「3年ぶりなので、最初はペースがつかめず苦労した。7月中旬から手伝ってくれる人も増えて満足できる出来栄えになった」と、開幕を待ちきれない表情だった。

 主なイベントは次の通り。

 ◇2~4日=五戸町小・中科学展(前9・0、町立公民館体育センター)
 ◇3日=合同流し踊り(後6・0、中心商店街)▽山車夜間共演展示(後7・15、中心商店街と歴史みらいパーク駐車場)
 ◇4日=山車共演展示(後1・0、中心商店街)

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