青森ねぶた関連グッズ売れ行き好調

北村麻子さんデザインのオリジナルTシャツを広げるアイモリーの内山さん。今年の新作で人気商品だという

 2日開幕する青森ねぶた祭。3年ぶりの開催とあって祭りを心待ちにしていた人が多く、関連グッズの売れ行きが好調だ。例年の10倍の売り上げを記録する品もあり、関係者は祭り本番に向け、さらなる需要増を期待している。

 青森市のねぶたの家ワ・ラッセでは、4~7月の入場者数が前年の約1.5倍に増加。7月27日までに1万5千人を超える客が訪れた。祭りが近づくにつれ、関西方面などからのツアー客も増えており、週末を中心に混雑している。

 ワ・ラッセ内でねぶたグッズを販売する「アイモリー」。ここ数カ月、関西や中部地方からの客が目立つようになった。人気商品はねぶた師の北村麻子さんデザインのオリジナルTシャツ。ねぶた面をかたどった顔のパックも土産物として人気だ。同店は本年度の売り上げが前年同期比で2倍以上。店長の内山千春さん(66)は「祭りになるとさらにお客が増える。感染対策を含め、しっかり対応したい」と気を引き締めた。

 同市新町2丁目の甲州屋は、7月中旬から店先にねぶたグッズの特設ワゴンを置き、企画商品やハネトの衣装を販売している。今年は主催者がハネトの人数を制限したため、これまで行ってきた衣装の着付けサービスは取りやめる。それでも代表の内藤亘さん(57)は「昨年、一昨年はねぶた関連の売り上げはゼロ。今年はコロナ禍以前までは戻らなくても、観光客、帰省客の需要がある。大いに期待している」と言う。

 同店が扱う商品の中では「ガガシコ」が特需で、例年の10倍近い売り上げ。ガガシコは本来、棒でたたいて鳴らす楽器だったとされるが、水などを飲む容器として、かつてハネトの多くが持っていた。

 祭りの際は、各団体が大型の容器に水や氷を入れてひしゃくですくって飲むのが慣例だった。ただ、運行団体協議会によると、今年は感染防止対策のためガガシコの持参を呼びかけ、ひしゃくから移して水を飲むよう指導している団体もあるという。内藤さんは「ガガシコの特需はこうした団体の影響ではないか」と話した。

ガガシコを手にする甲州屋の内藤代表。今年はガガシコが異例の売れ行きになっている

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