浮世絵師歌川広重「東海道五拾三次」展開幕


 江戸時代の浮世絵師・歌川広重(1797~1858年)の代表作「東海道五拾三次(ごじゅうさんつぎ)」のうち構図や登場人物が違う2種類の版を展示する企画展「歌川広重 二つの東海道五拾三次」が21日、青森県弘前市の弘前市立博物館で始まった。

 同展は弘前市、弘前市文化団体協議会、アップルウェーブ、弘前観光コンベンション協会、東奥日報社でつくる実行委員会と同博物館が主催。セレモニーでは同市教育委員会の吉田健教育長が「時代を席巻した浮世絵の魅力を見てほしい」とあいさつ。関係者がテープカットを行った。

 東海道五拾三次は、江戸の日本橋から京都の三条大橋までの53の宿駅を描いた55点の浮世絵。同展では広重を有名にした「保永堂版」と、その15年後に出版した現存数の少ない「丸清版」を展示している。また、大正時代と平成初期に撮影した、同じ場所の写真も並べており、時代の移り変わりと風景の美しさをともに楽しむことができる。同博物館が所蔵している「蔦屋版」の「東海道五拾三次名所図会」も併せて展示している。

 絵の枠を突き抜けて富士山が描かれている「原」が気に入ったという弘前第三中学校1年の菊地奏子(かなこ)さんは「2種類を比べながら見ることができて面白いと思った」と話した。

 7月10日まで。期間中は無休。観覧料は一般800円、高校・大学生400円、市内の小・中学生、65歳以上は無料。

保永堂版と丸清版2種類の浮世絵が並ぶ「歌川広重 二つの東海道五拾三次」=21日、弘前市立博物館

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