青森で日米小学生の版画作品展

日米の小学生の版画作品を鑑賞するペレティアさん

 青森市と米国メーン州の小学生による「小学生版画交流作品展」が27日まで、青森市の協同組合タッケン美術展示館で開かれている。昨年は新型コロナウイルスの影響で開催できなかったが、2年ぶりの展覧会には子どもらが伸び伸びと描いた紙版画や木版画208作品のほか、同州の大人たちによる版画作品10点も展示され、会場を訪れた人たちを楽しませている。

 作品展は青森モーニングロータリークラブと棟方志功記念館の主催で4回目。青森市からは6小学校の106作品が出展された。越田夢叶(ゆめと)さん(造道小5年)の「クワガタムシにかじられた!」は、涙を流して痛がる様子をユーモラスに描いた。渡辺結子(ゆいこ)さん(浪打小5年)の「この札、絶対に取る!」は、百人一首に挑む真剣な表情が印象的。そのほか、学校生活やねぶた、旅行の思い出などを生き生きと表している。

 メーン州の子どもらの102作品も食べ物やペット、風景を自由に表現。日本板画院同人の工藤玲子さんは「メーン州の美術教師を青森に招いた版画技術向上研修により、米国側の作品も彫刻刀の種類や技法が多彩になった」と説明。同クラブの新岡壮太郎・奉仕プロジェクト事業委員長は「感性豊かな作品がそろった。日米の子どもらが相互に訪問し合うようにするのが夢」と語った。

 この日は弘前大学の元留学生で、メーン州側の版画展の窓口も務めるブライア・ペレティアさんも会場を訪れ、作品を鑑賞。現在は名古屋大学大学院で美術を学ぶペレティアさんは「日米は離れているが、版画や芸術への思いは共通。せっかく始まった交流なので今後も希望を持って続けて行ければ」と話していた。

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