首都圏出店の「青森です」苦難の下北支援

アツギ東北とのコラボ商品「Simili」をPRする阿部さん(右)と冨岡さん=東京・祖師谷

 青森県産農水産物の直売店「青森です」を首都圏で運営する青森生産者ふるさと会(阿部高志会長)は、むつ市のアツギ東北むつ事業所と協力し、独自ブランドのマスクや靴下などを企画・販売している。売り上げ低迷で工場従業員の離職希望を求める事態となった同事業所を支援し、大雨災害にも苦しむ下北地方を元気づけたい-と張り切っている。

 ブランド名は「Simili(シミリ)」で、イタリア語で「一緒、似た」の意味。店の運営ボランティアである冨岡未希さん(むつ市出身)と同事業所が「自分の故郷を思う気持ちはみんな一緒」という思いから考え出した。

 ブランド企画のきっかけは、店に来た女性客の「希望退職者募集でむつのアツギ工場に勤めるおばが困っている。工場で作るマスクが売れたら助けになる」と言う声だった。青森市出身の阿部さんは県民の苦境を救いたい-とマスクを仕入れ、売れ筋商品にできないかと冨岡さんに相談し、ブランド化の案が生まれた。

 店では8月の大雨で苦境に立つ下北の生産者らを支える「青森下北復興市」も開いている。県内全域の生鮮品や加工品に加え、阿部さんが被災直後の下北に赴き仕入れを決めたフノリやべこもち、人気のパンなど下北産品が大量入荷されている。阿部さんは「ほんのわずかな支援だけれども、自分ができることを続けたい」と話した。

 「青森です」は期間限定で東京、千葉の商店街などに出店。ツイッターで情報発信し「#青森です」で検索できる。現在は東京・葛飾の新小岩ルミエール商店街で24日まで出店している。

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