青森県十和田市の石田信由紀さん(70)が、自宅に鍛鉄工房を造り、鉄を使ったオブジェや壁掛けなどを制作している。専門の機械加工で得た技術や知識を基に独学で取り組んで約15年、「鍛鉄のことを多くの人に知ってもらいたい」と話す。
石田さんは八戸市の会社などで機械加工の仕事に50年ほど携わっている。2005年度に中央職業能力開発協会の高度熟練技能者に認定された、その道のエキスパートだ。15年ほど前、雑誌で鍛鉄の作品を見て魅力を感じ、やってみたくなった。
鍛鉄は金属工芸の技法の一つで、熱した鉄をハンマーでたたいて形を作る。古くからヨーロッパなどで建造物に使われてきた。ハンマーのつち目、鉄の柔らかな曲線…。100分の1ミリ単位の精密さが常に要求される世界に身を置いてきた石田さんは、同じ作品が二つとない手作りの味わいに引かれた。
ハンマーや金床、ガスバーナーなど少しずつ道具をそろえ、作品作りを始めた。当初は自宅のガレージで作業していたが、5年前に退職記念に工房を建てた。現在は以前の会社でアルバイトをしながら、週3日のペースで取り組んでいる。作品は少しずつ複雑になり、必要に応じて道具も手作りしている。
「作りたいものを作る」主義で、作品は看板、表札、門扉、スタンド台、昆虫や花のオブジェなど多彩。まずデザインを描き、必要なパーツを一個一個作り、溶接する。置く場に合わせて塗装の仕方を変える。ステンレスを使うこともある。自分の思い描いたものを自分の手で形にしていくのが楽しいという。
「鍛鉄といっても一般の人は分からないから、自分では鉄工芸と呼んでいる」。作品の一部は道の駅とわだや同駅内のレストランに展示。要望があれば制作に応じているが、「注文いただいたものでも楽しんで作りたいので、納期には余裕がほしい」と話す。「鍛鉄の世界で自分は若輩者だが、鍛鉄を知ってもらうのが自分の役目。若い人に感心を持ってもらえれば」と期待を寄せる。
石田さんは八戸市の会社などで機械加工の仕事に50年ほど携わっている。2005年度に中央職業能力開発協会の高度熟練技能者に認定された、その道のエキスパートだ。15年ほど前、雑誌で鍛鉄の作品を見て魅力を感じ、やってみたくなった。
鍛鉄は金属工芸の技法の一つで、熱した鉄をハンマーでたたいて形を作る。古くからヨーロッパなどで建造物に使われてきた。ハンマーのつち目、鉄の柔らかな曲線…。100分の1ミリ単位の精密さが常に要求される世界に身を置いてきた石田さんは、同じ作品が二つとない手作りの味わいに引かれた。
ハンマーや金床、ガスバーナーなど少しずつ道具をそろえ、作品作りを始めた。当初は自宅のガレージで作業していたが、5年前に退職記念に工房を建てた。現在は以前の会社でアルバイトをしながら、週3日のペースで取り組んでいる。作品は少しずつ複雑になり、必要に応じて道具も手作りしている。
「作りたいものを作る」主義で、作品は看板、表札、門扉、スタンド台、昆虫や花のオブジェなど多彩。まずデザインを描き、必要なパーツを一個一個作り、溶接する。置く場に合わせて塗装の仕方を変える。ステンレスを使うこともある。自分の思い描いたものを自分の手で形にしていくのが楽しいという。
「鍛鉄といっても一般の人は分からないから、自分では鉄工芸と呼んでいる」。作品の一部は道の駅とわだや同駅内のレストランに展示。要望があれば制作に応じているが、「注文いただいたものでも楽しんで作りたいので、納期には余裕がほしい」と話す。「鍛鉄の世界で自分は若輩者だが、鍛鉄を知ってもらうのが自分の役目。若い人に感心を持ってもらえれば」と期待を寄せる。