アシノさんが駅ホームでアート公開制作/弘前

中央弘前駅ホームで公開制作に取り組むアシノさん

 青森県弘前市に滞在中のアーティスト・アシノエミさん(埼玉県)が、同市吉野町の弘南鉄道大鰐線中央弘前駅で、22日まで公開制作を行っている。モチーフは猪(いのしし)形土製品や津軽為信、こぎん刺し、弘前れんが倉庫美術館、大鰐温泉…とさまざま。縦90センチ、横27メートルのホーム壁面に、沿線地域の歴史と伝統の積み重ねを絵巻のように描いている。

 アシノさんはごみ袋をキャンバスに、オリジナルキャラクター「ほしのひび」を通じた日々の出来事を描いている。同市の地域おこし協力隊制度を活用した「ネクストコモンズラボ弘前」で、アーティスト・イン・レジデンス(AIR、作家の滞在制作)に取り組む樽澤武秀さん、優香さん夫妻の企画で4月から市内に滞在。同駅での制作のため、岩木山や、津軽塗の工房などでリサーチを行った。

 ホームの壁はポスターなどの掲示に使われていたもので、アシノさんは画びょうの跡も風合いとして残しながら、黒一色で描き上げる。「滞在中に見た物、この土地の温かさや地道さを全て描きたい」と語る。

 優香さんは「作品が生まれる過程を見る機会はなかなかない。よく知っている観光地や名物も、アシノさんの線やタッチによって新しい発見があるのでは」と話した。

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