展示している写真の一部。昭和26~31年ごろに、古川跨線橋(こせんきょう)を通る人々。奥は県庁方面。

 アマチュアカメラマンとして、戦後から昭和30年代を中心に活躍した青森市の工藤正市さん(1929~2014年)が残した大量のネガフィルムを基にした写真展が5日、同市のリンクモア平安閣市民ホールで開幕した。主催は市民図書館歴史資料室。まだ戦争の記憶が残る1953(昭和28)~54(同29)年ごろの青森市で、復興に向けたくましく生きる人々の姿を写した約70点を展示。展覧会では、写真に写る場所や人物などに関する情報を集めている。

 正市さんは東奥日報社で長く報道写真に携わる一方、アマチュアカメラマンとして活躍した。長女でテレビディレクターの工藤加奈子さん(55)=東京都在住=が、正市さんの残したネガフィルムを発見し、データ化して写真共有アプリに投稿したところ国内外から多くの反響が届いた。「父の写真をより多くの人に見てもらいたい」との思いから、展覧会を開くことになった。

 ネガフィルムのほとんどは撮影時期や場所が不明で、展覧会で展示する写真は建物などから青森市だと思われるものを選択。歴史資料室のメンバー3人が約5カ月かけて調査し、全体のおよそ9割の撮影時期や場所を推測することができた。写真の解説や当時の地図、当時と比較した現在の写真なども合わせて展示している。

 加奈子さんは「写真はこれまでSNSで発信していたため、年配の方に見てもらうのが難しい状況だった。今回はたくさんの方に見ていただき、当時の情報を教えてもらいたい」と話した。

 歴史資料室の工藤大輔室長は「戦後の青森市の人々が、復興に向かってたくましく生きていく姿が残っているのは珍しい。写真の情報が集まると、地域の歴史が解明されていくことにつながっていく」と語った。

 展覧会は28日まで。入場無料。開館時間は午前9時~午後10時。

昭和10~34年まで使われた駅舎が写っている

会場には、戦争の記憶が残る昭和28、29年ごろの青森市の写真が並ぶ

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