南部菱刺しの着物や前垂れ、たっつけなどが並ぶ企画展

 青森市沖館の「あおもり北のまほろば歴史館」は、企画展「青森の刺しこ着展~菱(ひし)刺しの世界~」を開いている。同市教委が所蔵する南部菱刺しの着物や前垂れ(前掛け)など43点は、明治から大正期にかけ仕事着などに使われた古作ばかり。精密な幾何学模様と多彩な色合いは、来館者の目を引いている。3月28日まで。

 南部菱刺しは、津軽こぎん刺し、山形県の庄内刺し子とともに日本三大刺し子の一つ。こぎん刺しが奇数の目で刺すのに対し、菱刺しは偶数の目で刺すのが特徴で、ダイヤモンド(横菱)のような形になる。あさぎ色に染めた麻布の表地と、木綿布の裏地を合わせた着物は、紺の木綿糸で肩や腕に菱刺しが施される。

 三沢市で収集された「たっつけ(ももひき)」は、「べごの鞍(くら)」「うろこ紋」という「型コ(柄模様)」で全体を埋め尽くされ、あさぎ色の麻布に紺と白の木綿糸で左右対称のストライプを作る。中央の麻布にカラフルな毛糸で菱刺し模様が刺された前垂れは、若い娘が祭りなど華やかな場で身につけたとみられる。

 型コは約400種以上あるとされ、精密さと多様さにじっくり見入る人も。同市の女性は「どれも素晴らしい。菱刺しは難しそうだけれど、挑戦はしてみたい」と話していた。

 同歴史館の三上洋子解説員は「『刺すことは喜び』の思いで、女性たちが丹念に一針一針刺しつづった菱刺しは時代を超えても色あせない。北国の厳しい風土と産業、知恵から生まれた独自の技と美しさをぜひ見てほしい」と話している。

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