きれいに洗ったナガイモを手際よくサイズ、等級別に箱詰めする作業員

 六ケ所村は、夏でも冷涼な東風が吹き寄せるヤマセ地帯。稲作には不向きとされるが、丘陵が連なる広々とした農地を生かした酪畜業や畑作が盛んだ。特にナガイモは、土の下で育つ根菜類の基幹品目。近年はナガイモの成分にインフルエンザ予防効果があることが分かり、健康食材としても注目されている。

 同村平沼の、ゆうき青森農協六ケ所営農センターには、年間3千トン規模のナガイモを処理する洗浄・選別ラインがある。取材に訪れた11月下旬は、秋掘りの真っ盛り。収穫したてのナガイモが500キロも入る大型コンテナが続々と運ばれてくる。河原木和也販売課長は「秋掘りイモはシャキシャキの食感、雪解け後の春掘りは土の下で蓄えたうま味が魅力です」と教えてくれた。

 漢方では山薬(さんやく・シャンヤオ)と呼ばれ、滋養強壮のために使われるナガイモ。倉内地区の農家・中野渡勝太さん(67)は、食用のほか健康食品メーカー向け原料も出荷している。「出荷先では栄養ドリンクとか、いろいろな商品を開発しているようだ」と話す。2008年には県と弘前大学などの研究で、ナガイモのタンパク質成分にインフルエンザウイルスの予防効果があることが報告された。

 村の特産品販売所「六旬館」でも、ナガイモは人気商品。守田聖子課長は「保存が利く土付きを、まとめ買いする方も多いです。人気の長芋焼酎『六趣』も、ぜひどうぞ」と呼び掛ける。


ナガイモなど新鮮な地物野菜が並ぶ六旬館

▼おすすめ 3産品/自然に囲まれ国際色豊か/戸田 衛 村長

 六ケ所村は国家石油備蓄基地をはじめ核燃料サイクル施設や国際核融合エネルギー研究センター、大規模風力・太陽光発電施設が立地する一方、古くから1次産業が盛んです。

 夏場のヤマセで作物が育ちにくい土地柄ですが、農家の方々の努力によりナガイモ、ゴボウ、ダイコンなど根菜類の栽培が盛んで基幹品目となっています。また1次産品を活用した長芋焼酎「六趣」やブルーベリーなどの加工品が「六旬館」でも多数販売され、多くの方々にご購入いただいております。

 自然に囲まれ、国際色豊かな科学の村に足を運んでくださる方々に六ケ所の「旬」を感じていただけるよう、皆さまをお待ちしております。


ブルーベリー 夏場の新鮮果実のほか、スイーツやお土産向けの加工品も人気


小川原湖牛 豊かな自然の中で育まれた牛肉。返礼品は部位ごとの種類も豊富


雪下(ゆきした)りんごぱい 春を待つ雪景色をイメージ。四つの味が楽しめるアップルパイ

【問い合わせ先】六ケ所村政策推進課企画グループ(TEL0175-72-2111)

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