弘前でねぷた絵を多様な切り口で紹介

弘前市立博物館の弘前ねぷた展。左が竹森節堂の「水滸伝 花和尚奮闘」、右が石澤龍峡の「三国志 趙雲子龍奮戦之図」

 弘前ねぷたが中止となり、祭りのない夏を迎えた同市で、伝説のねぷた師らの作品を取り上げた展示会や、津軽家の家紋の牡丹(ぼたん)に着目した特別展などが開かれている。

▼節堂と龍峡巨頭の芸術/市立博物館

 弘前市立博物館は「弘前ねぷた展」を開催、近代弘前ねぷたの様式美を確立したねぷた絵師の二大巨頭、竹森節堂(1896~1970年)と石澤龍峡(1903~80年)の2人に焦点を当てた。日本画家として活躍し、ねぷた絵を芸術の域まで高めた2人。精緻を極めた画風で「楷書体」と呼ばれた節堂、豪快な筆の流れから「行書体」と称された龍峡。鏡絵や見送り絵のほか、日本画も展示。三上幸子学芸員は「構成力が群を抜いていて、この2人によりねぷた絵が確立されたと思う。2人を通じ、ねぷたの歴史を知ってほしい」と話す。9月13日まで。


▼「ねぷた和尚」見送り絵勇壮/青銀支店

 青森銀行弘前支店・土手町支店は、シバタ医理科(同市)の阿部隆夫会長が所蔵する「ねぷた和尚」と親しまれた名絵師、長谷川達温(1921~89年)の見送り絵をロビーで展示している。14日まで。


▼「開き」の牡丹工夫を再認識/カサイコ

 同市城東のギャラリー「カサイコ」では、ねぷた下部の「開き」に描かれる牡丹に着目。10団体の牡丹を展示しているほか、節堂、龍峡両巨頭の下絵や布に描いた貴重な開き牡丹も展示している。

 来場したねぷた師小野隆昌さん(45)は「普段あまり着目されない牡丹が、これほど工夫されていることを改めて認識した」と話した。5日まで。

長谷川達温の「関羽・三国志」をロビーに展示している青銀弘前支店・土手町支店

開きの牡丹に着目したギャラリー「カサイコ」の展示。10団体の牡丹などを見比べることができる

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