八戸えんぶり 仕上げ練習に汗/17日開幕

えんぶり開幕へ向けて練習に汗を流す内丸えんぶり組の子どもたち=10日午後7時半ごろ

 八戸地方に春を呼ぶ「八戸えんぶり」が17日、青森県八戸市で開幕する。同市や周辺地域から33組のえんぶり組が参加する予定。本番を間近に控え、各組は摺(す)りや祝福芸の仕上げに汗を流している。

 えんぶりは八戸地方に伝わる豊作を祈願する伝統芸能で、烏帽子(えぼし)をかぶった太夫による「摺り」と呼ばれる舞や、えびす舞、松の舞といった祝福芸を披露する。1979年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

 えんぶり組の指導的役割を担う「取締組」の一つである同市の内丸えんぶり組では、10日午後7時から練習を開始。子どもたちの祝福芸の練習から始まり、細かい手の動きや表情など、入念に確かめた。天摩譲代表は「春が来たなと思ってもらえるような摺り、舞を披露したい」と語った。

 初めて大黒舞に挑戦する三条中2年の田中めぐみさん、同1年の小田心美さんは「なめらかさを出すのが難しい」と口をそろえた。えびす舞に挑む青潮小2年の佐々木夢仁(ゆめと)君は「タイを生きているように表現する部分を見てほしい」と意気込んだ。

 八戸えんぶりは20日まで行われる。17日午前7時の長者山新羅神社での奉納摺りで開幕し、同10時40分からは各組が市中心街で一斉に摺りを披露する「一斉摺り」が行われる。


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