医療ケア必要な蛇平さん 八戸で書道の個展

自宅のベッドで西里さん(左)の支えを受けながら書道に取り組む蛇平さん(中)=2月22日

 日常的に医療ケアが必要な青森県八戸市の蛇平蒼大(じゃたい・そうた)さん(19)が、「小さな小さな書展」を同市小中野のカフェ&ギャラリー「ソールブランチ新丁」で開いている。さまざまな書道展で入賞してきた中、初となる今回の個展では、自由に思いをつづった作品やメッセージ性のある力強い計39点が並ぶ。会場に足を運べない蛇平さんが書道に取り組む動画の上映や、オンラインで自宅とつないで蛇平さんとの交流も行われており、外出困難な人が社会とつながる姿に触れようと、多くの人が来場している。

 蛇平さんは幼稚園時代、全身の筋肉が徐々に衰える難病「筋ジストロフィー」と診断を受け、八戸第一養護学校小学部1年の時に、障害の有無にかかわらず書を楽しむ「俊文(しゅんぶん)書道会」(八戸市、西里俊文=としふみ=代表)に入会した。病気の進行に伴い教室へ通えなくなった後も、西里代表が自宅を訪れる形で筆を握る。

 今月22日、自宅で書道の指導が行われた。呼吸を助けるマスクと、たんの吸引装置が欠かせない蛇平さん。電動ベッドを作動させ、上体を斜めに。「じゃ行きますよ」と言う西里さんの支えを受けながら筆を動かした。蛇平さんは「書道が楽しくなり、個展を開くことができた。考えを文字に乗せ、自然な動きで表現している」と説明した。

 展示作品は2年ほど前から書いた。「ボクはマジシャン 自分の心に 魔法をかける」「書で心が開く」「自分とは何者だ」などの作品が目を引く。口から食べることができず、腸につないだ管から栄養を摂取しており「鍋たべたい」「豚しゃぶ食いてえ」といった作品もある。個展について「予想以上に多くの人が来ており、驚いている。気に入った作品があったら気軽に感想を教えてもらえたら」と話している。

 母・由美子さん(50)は「個展開催が夢だったのでわくわくしている。展示を通じ、蒼大を知っている人に元気で過ごしていると伝えられている」、書道会の西里代表(56)は「外出できなくても外部とつながることができる。展示が、人と人が出会う場になっている」と語る。

 個展は3月8日までの土、日、月、火曜の正午~午後6時。

作品が並ぶ個展の会場

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