野辺地の名物駅弁「とりめし」販売終了へ

9月で販売が終了することになった野辺地駅の名物駅弁「とりめし」

 青い森鉄道野辺地駅(野辺地町)の名物駅弁で60年以上の歴史を持つ「とりめし」の販売が9月いっぱいで終了することが、19日分かった。製造するウェルネス伯養軒青森支店(青森市)が営業を休止するため。長く地元で親しまれてきた味だけに、関係者からは「寂しい」との声が出ている。

 「とりめし」は1952(昭和27)年に販売を開始。ひし形の容器が特徴で、炊き込みご飯の上に、鶏そぼろや卵そぼろ、鶏肉などがのっている。野辺地駅では駅内売店の閉鎖に伴い、2017年にいったん販売がストップしたが、惜しむ声が多数寄せられたため、同駅にあるそば店「駅そばパクパク」が店頭販売を引き継ぐ形で復活していた。

 青森支店を統括するウェルネス伯養軒(仙台市)は、営業休止の理由について「原材料の調達や人材の確保にかかる経営環境の変化を考慮した」としている。

 駅そばパクパクを経営する板橋玲子さん=野辺地町=は「お盆の期間から、来店する人に販売終了を伝えているが、『残念だ』という声がよく聞かれる。お土産に-と買っていく人も多かった。野辺地の名物なだけに、私もすごく残念」と語った。

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