「青森ねぶたで跳ねる」全国からライダー続々

バイクで列になって青森ベイブリッジを越え、ねぶた会場に向かうサマーキャンプ参加者ら=4日午後5時35分ごろ

 毎年8月1~8日、青森ねぶた祭を挟み、フェリー埠頭(ふとう)近くの青森市新田3丁目に無料キャンプ場が現れる。その名も「サマーキャンプ場」。開設から21年。今年も多くのねぶたファンが全国からバイクなどで集まっている。キャンプ場で出会い結婚したカップルがいれば、本名は知らないが年に一度だけ会う仲間も。ねぶたを通じて、それぞれが時間と思い出を重ねる、貴重な集いの場となっている。

 東京に住む萩原太朗さん(42)と妻の亜希さん(45)。サマーキャンプ場が初めて設置された1999年、太朗さんは東京から、亜希さんは京都からバイクで青森を訪れていた。偶然テントが隣り合った2人は意気投合。次の年からも毎年キャンプ場を訪れているうちに2人は結婚し、長女青葉さん(中学1年)、次女春菜さん(小学1年)が生まれると、移動手段はバイクから車に。それでも来続けている。

 「子どもたちは0歳から来ている。お盆に祖父母の家に行くような感じ」と太朗さん。亜希さんも「周りのライダーたちもかわいがってくれる」と語る。

 市有地を開放したキャンプ場は広さ約1.1ヘクタール。あるのはトイレと水道、ゴミ箱。市観光課によると、例年のべ2千人前後が利用する。多くは県板金工業組合のハネトとしてねぶたに参加する。

 お互いの本名や職業を知らないという顔なじみたちも多い。彼らはキャンパーネームと呼ばれるあだ名で呼び合っている。

 「ロボ」「ぼん」と呼び合う男性2人は、ともに20年ほど通っている。「本名も知らないけど毎年集まって同窓会みたい」と語る。キャンプ場歴14~15年という東京から来た男性も「世俗から離れた環境だからこそ面白い。幻の楽園」と話し、「名前はサブローってことにしておいてください。サブロー君が今回来れなかったので」と最後まで本名を明かさなかった。

 若者の姿も目立つ。バイクで北海道一周を終えた愛知県の山内健志さん(23)は旅の途中でライダー仲間にねぶたを勧められ、予定を変更して青森を訪れた。突然訪れても受け入れてくれるキャンプ場。「ここが開いてなかったら行き場がなかった。感謝してます」。そのほかマウンテンバイクでやってきた75歳の男性や、徒歩で日本一周中の27歳男性もいた。

 老若男女、立場も違えば乗り物も違う。それでも目的は一つ。ねぶたで跳ねること。4日午後5時。キャンプ場の一角に全員が集まった。「もんもん」と呼ばれるキャンプ場代表の男性が「行くぞ」と拳を掲げると皆で歓声を上げ、バイクや自転車で青森ベイブリッジを越えて出陣していった。

県板金工業組合の囃子方「一心會」のお囃子に合わせて跳ねるサマーキャンプ参加者たち=4日午後2時55分ごろ

青森市

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