原点回帰の空間に/新渡戸記念館改修計画

リニューアル後の館内イメージ図。新渡戸稲造の精神に触れられる本などに囲まれたカフェ機能を持たせる(新渡戸記念館100年プロジェクトチーム提供)

 青森県十和田市の新渡戸記念館は27日、来春のリニューアルに伴う改修計画の概要を公表した。吹き抜けの空間にカフェ機能などを持たせる一方、外観は基本的に維持。採光性に優れた建設時の構造を尊重するなど、同館の基本設計に当たった建築家・生田勉氏(1912~80年)らの意匠を反映。原点回帰に努める。

 1965年建設の同館は、三本木原開拓や新渡戸稲造に関する史料などを所蔵。老朽化が進み、これまでの改修で開放的な大きな窓など当初の特徴の多くが失われたという。

 リニューアルは、前身の私設図書館・新渡戸文庫創設から今年で100周年になるのを記念。クラウドファンディングで約1900万円が集まり、手数料などを除いた分を改修費用に充てる。

 新たな改修では、展示物を観覧しやすいよう動線も重視。建設時の設計図にあったエントランス部分の木製ベンチなどを再現する。

 新渡戸常憲館長は「皆さんが誇れる郷土の博物館になれば。来年の太素祭(5月)の際にはお見せできるのでは」と話した。

 同館を巡っては、新渡戸家側が耐震診断結果などを巡り市と法廷闘争を行い、2023年12月に調停が成立。第三者を立ち入らせる場合は市側の耐震診断結果を前提に改修工事を実施することを条件に、市から新渡戸家に建物が無償譲渡された。その後、新渡戸家側はコンクリート強度を新たに調べ、建物の安全確認は完了した-との見解を発表。櫻田百合子市長にもその内容を報告したという。

 櫻田市長は「改修計画がどのような形で行われるかは聞いていないが、(調停の)合意計画に沿って行われるものと思っている」と述べた。

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