太宰治の最晩年紹介 斜陽館で年間特別展

太宰が最晩年を過ごした三鷹時代に執筆した7作品を紹介している特別展

 青森県五所川原市金木町の太宰治記念館「斜陽館」で4月から、年間特別展「太宰治~三鷹にて~」が開かれている。最晩年を過ごした三鷹時代に太宰が執筆した7作品の一部を抜粋し、家庭に対する葛藤などをパネルで紹介している。

 太宰は1946年11月に疎開先から自宅のある東京都三鷹町(現三鷹市)に戻り、愛人の山崎富栄と都内の玉川上水で入水自殺するまでの約1年8カ月の間、代表作「斜陽」「人間失格」などを執筆。結核を患いながら、流行作家として多忙な日々を過ごした時期でもある。

 この時期は、「ヴィヨンの妻」「桜桃」「家庭の幸福」など家庭をテーマにした作品が多い。これらの作品や弟子の随筆から、家庭に対する葛藤が作品に投影されていることをパネルで解説。また戦後の生き方に苦悩していた様子も紹介している。

 同館の白川雅子学芸員は「太宰の戦後は、とても短い。その間に書かれた作品から、家族を大切に思いながらも家庭を顧みなかったことに申し訳なさを感じていたと思われる太宰の心境を読み取ってもらいたい」と話した。

 同館の特別展は来年3月22日まで。

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