北方書道会 最後の展示17日まで/八戸

展示会場で写真に納まる会員たち

 青森県の県南地方の書道愛好家らでつくる北方書道会(瀧尻善英会長)は、今月末で62年間の活動に終止符を打つ。古典的な書へ回帰する「純正書道」を基盤にしながら、自由で個性的な書風を追求してきたが、会員の高齢化と減少を理由に活動休止を決めた。6~17日、八戸市の八戸グランドホテル1階市民ギャラリーで開いている「第40回北方書道展」が最後の展示となる。

 同会は1963年に故・豊島鐘城さんが、文化教室で一般向け書道教室を開講したことに始まる。漢字とかなが交じる「新和様」と呼ばれる書体が特徴。ピーク時の会員数は33人だった。現在は三八地方の6人が月1回の稽古に励む。

 今回は、会員6人と会員の書道教室で学ぶ児童生徒8人が本年度に書いた32点と、豊島さんの作品1点を展示。自詠句や名言を独自の書体で作品にしているほか、蛇を題材とした作品もある。高橋緑雨さんは、新古今和歌集の和歌を出品している。

 会員歴約30年で、「千字文」などを出品した佐々木千芳子さん(57)は「伸び伸びと書かせていただいた。活動休止は残念」と話す。瀧尻会長は「会が市文化協会から退会することになり、展覧会への出展機会がなくなるのは寂しいが、会員は書道をやめず、自分のペースで稽古していく」とし、「自由な感性と表現力豊かな作品を鑑賞してほしい」と話している。

 展示は午前10時~午後8時(最終日は午後4時まで)。

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