伝統の山車5台練り歩く/川内八幡宮例大祭

豪壮で優美な山車5台が地区内を練り歩いた川内八幡宮例大祭=15日

 青森県むつ市川内町で14、15日、300年以上の歴史を持つ川内八幡宮例大祭が行われた。15日は大神楽、御神輿(おみこし)、各町の山車が夜遅くまで地区に繰り出し、町の安泰や五穀豊穣(ほうじょう)、大漁を祈願した。 

 同日午前10時半、大神楽の先導を受けて御神輿が川内八幡宮を出発した。弁天山(上町)、蛭子山(中浦町)、大黒山(新町)、布袋山(浜町)、松竹丸(仲崎町)の山車5台とその関係者は並んで御神輿を見送り、その後ろを順番に練り歩いた。

 山車は豪壮かつ優美な造りが特徴で、江戸時代の海運文化の象徴といわれる。「ソーレ」「ヨイサ」のかけ声とともに引かれ、家や店舗の前では若者や子どもたちの「イヨイヤサッサ」「ヨヤサッサ」という威勢の良い声に合わせて山車の正面を向けるように回し、沿道から拍手が送られた。

 夜には行列が川内川を渡るのに合わせて花火が打ち上げられた。祭典長の福田信雄さん(74)は「今年も多くの人が集まってくれた。少子高齢化で20年前と比べると(川内の)人口は半分に減ったが、伝統ある行事を絶やさぬように、地域の人たちと創意工夫しながら続けていきたい」と話した。

八幡宮を出発する御神輿。今年から山車とその関係者が並んで出発を見守る形になった

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