弘南鉄道大鰐線の社会的価値は年5500万円

 弘前市議会は18日、一般質問を行った。利用低迷が続く弘南鉄道大鰐線について市側は、同線の社会的価値が単年度で5500万円程度と算出した調査結果を公表し、存続に前向きな姿勢を示した。野村太郎議員(創和会)、一戸兼一議員(弘新会)の質問に答えた。

 同線の現状把握や将来予測を目的に市や青森県大鰐町、専門家などでつくる「弘南鉄道大鰐線存続戦略協議会」が3月末までに調査を行った。国土交通省のマニュアルに基づき、環境、事故件数、沿線住民の意識などから社会的価値を算出。同社の収入と社会的な価値の合計が2032年度までは同社の経費を上回ると予測した。

 調査は、橋などの土木建築物の目視調査・非破壊試験の結果、緊急性を要する損傷は認められないと評価。レールや枕木については修繕費用実績の把握のみで、目視調査などは行わなかった。

 桜田宏市長は「住民の生活の足、観光客に沿線地域の魅力を体感してもらうための移動手段としてはもちろん、リンゴ畑や水田の中を走る鉄道それ自体が魅力ある地域資源。知恵を絞り、利便性を高めて実際の利用につながる施策を打ち出す」と述べ、関係者とともに利用促進策を考えていく意向を強調した。

 一般質問は全部で5議員が行った。

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