海と縄文ひもとく特別展・三丸で13日開幕

特別展「恵みの海と縄文 陸奥湾と三内丸山」の内覧会で展示に見入る関係者=12日、青森市の三内丸山遺跡センター

 青森市の三内丸山遺跡センターで13日、同センター5周年記念特別展第1部「恵みの海と縄文 陸奥湾と三内丸山」が開幕する。出土した魚の骨や漁具、塩づくりの痕跡のある土器などを並べ、豊かな海と生きた縄文人の暮らしを解き明かす。12日は内覧会が行われ、関係者は担当者の解説を聞きながら展示品に見入っていた。第1部は6月23日まで。

 展示は「陸奥湾をひもとく」「海と生きる-三内丸山-」「恵みの海と縄文遺跡」の3部構成。三内丸山だけでなく、下北地方や陸奥湾に近い縄文遺跡の出土品もあった。全長80センチ超と推定されるタイやマグロの骨のほか、ウニの殻やカニの爪、魚のうろこなど珍しい出土品も並んだ。

 内覧会では同センター保存活用課の斉藤慶吏副課長が解説。縄文時代に湾内で取れたとされる魚の骨などを春夏秋冬に分けて展示。タコ・イカ類、シャコ類、ニシンやマダイ、サメ、マグロやブリ、カレイやタラなど豊富な水産資源があったことを紹介し「今われわれが食べているものと基本的には同じ。縄文時代と今の暮らしのつながりも意識できる」と見どころを語った。

 同センターの岡田康博所長は「三内丸山は条件に恵まれて有機質の遺物が残っており、縄文時代の陸奥湾の豊かさがよく分かる。環境に恵まれた縄文人がそれをうまく利用していた。あらためて地元の陸奥湾の豊かさに気づいてほしい」と述べ、来場を呼びかけた。

 観覧料は一般700円、高校生・大学生350円、中学生以下無料。問い合わせは同センター(電話017-766-8282)へ。

釣り針や製塩土器、サメ類の骨製品、アシカの骨片など縄文晩期の出土品

特別展「恵みの海と縄文 陸奥湾と三内丸山」の展示。漁具や塩づくりの土器、海獣の骨などが並んだ=12日、青森市の三内丸山遺跡センター

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