民宿「雪国」飲食店で復活/大鰐の若者3人

民宿「雪国」の飲食スペースを復活させた坂本さん(左)と嶋津さん

 2020年から休業状態だった青森県大鰐町の民宿「雪国」の飲食スペースを、町内でカフェを開いている若者3人が飲食店として復活させた。その一人、坂本洋治郎さん(29)は「町を元気にしたい」と意気込んでいる。

 雪国は大鰐温泉スキー場の目の前にあり、「あすなろ国体」前年の1976年に同町の三浦良子さん(81)が始めた。みそラーメンをはじめ、自家製の野菜を使った料理が自慢。宿や料理の提供のほか、貸しスキーもしていた。新型コロナウイルス禍を機に店は休業。再開時期をうかがっていたが、体調を崩し、雪国を売りに出した。

 休業を知った坂本さん、嶋津将太さん(29)、山本晴也さん(28)は、三浦さんの孫と小中学校の同級生。スキーの町・大鰐で、スキー場近くの店を休ませてはいけないと、買い手がつくまでの間、冬のみ営業することにした。

 スキー場が今季営業を始めた昨年12月にオープン。「近くの店とお客さんを奪い合ったら意味がない」(坂本さん)とガパオライスやロコモコ丼など、近隣店にはないメニューを出している。少雪のためスキー客は少ないが、3人の知人やかつての雪国を知る人たちでにぎわっている。

 三浦さんは「3人はもうけじゃなくて町の活気のために頑張ってくれている。あの人柄にお客さんがつくんだろうね」と目を細める。坂本さんは「昔の雪国を知る人にも懐かしんでもらえるように頑張りたい」と話した。

 開店時間は午前11時~午後3時。3月10日まで営業する予定。雪国の購入に関する問い合わせは、雪国のインスタグラムアカウントで受け付けている。

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