奥入瀬渓流染める紅葉

周囲に響く水音を聞きながら、行楽客が紅葉の鮮やかさを満喫した奥入瀬渓流の遊歩道=29日午前、「阿修羅の流れ」付近

 青森県十和田市の奥入瀬渓流では29日、周囲を取り巻く木々の紅葉が最盛期を迎え、国内外から訪れた行楽客が清流とブナやイタヤカエデなどの彩りが織りなす風情を満喫した。

 この日は24日から始まったマイカー規制の最終日。シャトルバス、観光バス以外の自動車はほとんど通らず、遊歩道は渓流の水音と風でざわめく葉音に包まれた。散策する人々は印象的な風景に出あうと「ここがきれいだよ」「来られて本当に良かった」などと喜びの声を上げ、次々にカメラやスマートフォンを向けていた。

 台湾・台北市の高憶如さん(50)は、過去の留学中に見た日本の風景を娘の沈家〓さん(27)に教えたいと2人で旅行中。「ここが今回見た中で一番きれい。車も少なくて歩きやすかった」と話した。

 奥入瀬渓流館のネーチャーガイドによると、今季の紅葉は平年より3、4日遅く、モミジの赤い色づきは少なめ。見ごろは今週中ごろまで続くという。

※〓は王へんに俞

鮮やかな紅葉と水音に包まれながら、多くの行楽客が遊歩道を散策した奥入瀬渓流=29日午後、「三乱の流れ」付近

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