青森県五所川原市出身でフランス在住の画家浅川祥さん(60)が、リンゴ農家だった母の実家で過ごした幼少期の思い出や、農家の苦悩などを表現した詩画集を8月に発売する。出版を記念し、20日から同市のギャラリーカフェ「ふゆめ堂」で個展を開催する。浅川さんは「この本や個展を通してリンゴ農園の現状を知り、目を向けてもらえたら」と語る。
30年以上フランスで生活している浅川さんは、青森県に帰ってくるたびに生産者がいなくなった農園のリンゴの木が伐採されていることに悲しさと憤りを覚えたと話す。3年ほど前には母の実家も離農。幼い頃に遊んだリンゴ畑は切り株だらけになってしまった。管理できなくなった県内の農園をさら地にするのではなく、別の活用方法を模索してほしい-。そういった思いを絵と、初挑戦の詩で訴えかけることにした。
「林檎(りんご)は何も言わないけれど」と題した詩画集には、津軽弁の詩とフランス語訳、詩を表現した抽象画9点を載せた。詩はリンゴ畑での思い出から始まり、農薬の健康被害や台風の影響など農家の苦悩へと内容が移り変わっていく。最後には「私(わ)とば切るな」と訴えかけるリンゴの気持ちで締めくくられる。
浅川さんは「大切に育てた木を切りたい農家は一人もいない。自治体など、現状を変えられる人にも思いが届いてほしい」と話している。
個展は31日までで、会場では詩画集の先行販売も行う。詩画集の問い合わせは青森文芸出版(電話0173-35-5323)へ。
30年以上フランスで生活している浅川さんは、青森県に帰ってくるたびに生産者がいなくなった農園のリンゴの木が伐採されていることに悲しさと憤りを覚えたと話す。3年ほど前には母の実家も離農。幼い頃に遊んだリンゴ畑は切り株だらけになってしまった。管理できなくなった県内の農園をさら地にするのではなく、別の活用方法を模索してほしい-。そういった思いを絵と、初挑戦の詩で訴えかけることにした。
「林檎(りんご)は何も言わないけれど」と題した詩画集には、津軽弁の詩とフランス語訳、詩を表現した抽象画9点を載せた。詩はリンゴ畑での思い出から始まり、農薬の健康被害や台風の影響など農家の苦悩へと内容が移り変わっていく。最後には「私(わ)とば切るな」と訴えかけるリンゴの気持ちで締めくくられる。
浅川さんは「大切に育てた木を切りたい農家は一人もいない。自治体など、現状を変えられる人にも思いが届いてほしい」と話している。
個展は31日までで、会場では詩画集の先行販売も行う。詩画集の問い合わせは青森文芸出版(電話0173-35-5323)へ。