走れメロス号の車内に「太宰列車」のポスターをつり下げる松山さん(左)ら

 19日は青森県五所川原市出身の作家太宰治の忌日である「桜桃忌」。同市などを走る津軽鉄道では18日、翌日から運行する「太宰列車二〇二三」の準備が行われ、小説「津軽」の一節が記された切り絵やポスターなどが車内に飾り付けられた。

 太宰列車は、NPO法人津軽半島観光アテンダント推進協議会が企画し、今年で14回目。作品にちなんだ掲示やアテンダントによる車内朗読など、太宰をより身近に感じてもらおうと、毎年趣向を凝らしている。

 18日は津軽五所川原駅に止まっている「走れメロス号」の車内で作業が行われ、アテンダントの松山千恵子さんと津鉄の社員が、赤と黒の色紙で作った切り絵をつるしたり、朗読する「津軽」の箇所を紹介する紙を貼り付けたりした。

 太宰列車は9月30日まで1日5往復程度運行される。松山さんは「まだ『津軽』を読んだことがない人もいると思うので、ぜひ列車に乗って朗読を聞いてほしい。作中に出てくる場所を訪ねるきっかけにもなれば」と語った。

 19日は桜桃忌や太宰の誕生日であることを記念した各種イベントが、出身地である同市金木町で催される。

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