アゲハチョウの夜景、“遺産”目指す/むつ市

「世界夜景遺産」への認定を目指す釜臥山展望台からの夜景=1日午後8時15分ごろ

 アゲハチョウが羽を広げて羽ばたいている様子に例えられる、青森県むつ市の釜臥山からの夜景について、市が「世界夜景遺産」の認定を目指している。早ければ年度内にも認定を得て、観光振興などにつなげていきたい考え。認定への課題をクリアするために、釜臥山展望台からの観賞環境を向上させていく方針だ。

 市や世界夜景遺産ホームページによると、同遺産は一般社団法人夜景観光コンベンション・ビューロー(埼玉県)が2021年に創設。「優れた普遍的価値を有する夜景」として、台湾ランタンフェスティバルなど海外の10カ所を認定している。日本国内で選ばれた夜景はない。

 認定には、世界夜景遺産委員会が定める10の基準のうち、三つ以上の項目で真実性を証明する必要がある。これまでの調査で、釜臥山は「夜景を意識したまちづくり」「夜景のオリジナリティー」の2項目は達成しているという。

 残る1項目として、市は「優れた夜景観賞環境」のクリアを目指す考え。展望台の室内照明や自動販売機の光などが観賞の妨げになっている-との指摘を受けていることから、対応を進めていく。

 山本知也市長は2日の取材に対し、「すてきな夜景は世界にあるが、釜臥山の高さからアゲハチョウの形を見られるのは特徴的だと思う。認定を得て、国内・海外から多くの方に見に来てほしい」と語った。

 釜臥山からの夜景は04年に「日本夜景遺産」に認定されているほか、19年には釜臥山から望む月が「日本百名月」に選ばれている。

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