青森県深浦町の夕陽公園で8月12日、5年ぶりに海上花火大会が開催される。町の白神山地世界自然遺産登録30周年記念事業の一環。15日、町役場で実行委員会設立総会と初会合が開かれ、出席した商工関係者が基本計画案や予算案を承認。コロナ禍や大雨被害で沈んだ町の元気を取り戻そうと意気込みを新たにした。

　佐藤洋一副町長は「続いたコロナ禍、昨年の大雨被害からの復興を考える上で、町民、町出身者、観光客の目の前で花火を上げ、少しでも笑って元気になってほしい」とあいさつ。

　町観光課の鈴木マグロー課長補佐は、花火大会を伴う同町の夏祭りの経緯を説明。1984～2008年に「黄金の日本海深浦海まつり」、09～18年に「津軽風待ち湊ふかうらヤットセ」が開催されたが、人口減少による担い手不足や財源不足で19年は休止となり、そのままコロナ禍に突入したという。

　白神登録30周年を契機に、町が補助金を支出して開催する今回は、内容を花火大会に特化。「津軽屈指の豪快な大玉連弾」をコンセプトに午後8時から45分間で約3千発を打ち上げる計画だ。イベント会社への外注も積極的に取り入れ、運営に当たる地元関係者の負担軽減を図る。出店希望者は町観光課（電話0173-74-4412）へ。