笑いも客も満席 とわだ演芸場オープン

【写真右】初代林家三平の物まねをするとんでん平さん【同左】会場を笑いの渦に巻き込んだ二代目三平さん

 青森県十和田市東三番町に3日、県内初の常設の寄席「とわだ演芸場」が正式にオープンした。毎月1~7日に寄席を開くほか、音楽ライブ場やギャラリーなどとしても貸し出し、人が集う場を目指す。3日はこけら落としの落語会が行われ、高座に上がった落語家・二代目林家三平さんらが満席の約60人の観客を楽しませた。

 「昭和の爆笑王」と呼ばれた初代林家三平の最後の弟子だった林家とんでん平さん(71)=本名・越尾由春、札幌市在住=が、喫茶店だった空き店舗を改修し3月にプレオープンしていた。県内各地で落語を披露し「お客さんの落語への興味を他より強く感じた」ことなどから十和田市への定席開設を決意した。とんでん平さんの弟子で社会人落語家・馬(うま)はなし亭呑助(のみすけ)として活動する同市の遠田(えんた)康久さん(65)が共同経営する。

 こけら落としは約3時間、2部構成で行われた。とんでん平さんは「どうもすいません」などと初代林家三平の物まねで観客の心をほぐし、季節に合わせて「長屋の花見」を披露。トリを務めた二代目林家三平さんは襲名披露興行でも口演した持ちネタ「荒茶」を披露。軽妙な話術と表情、身ぶり手ぶりで会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

 大の落語ファンで以前に自分たちでプロを呼んで落語会を開いていたという同市の白浜達人さん(67)は「とても楽しめた。定期的に(寄席が)あるのはすごくいいこと。続けていってほしい」と話した。

 とんでん平さんは「十和田を笑いの絶えない場にできれば。教室を開いて子どもにも教え落語人口を増やしたい」、自らも前座を務めた遠田さんは「喫茶店としても運営し、演芸場をにぎやかな場にしたい」と改めて意欲を述べた。

 問い合わせは遠田さん(電話090-9533-3390)へ。

とわだ演芸場のこけら落とし。場内は満席の観客で笑いと拍手に包まれた

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