10月17日に青森で被爆ピアノコンサート

矢川さんが修復した被爆ピアノ(矢川ピアノ工房ホームページより)

 平和への意識を高めてもらおうと、有志団体の青森市「被爆ピアノ平和コンサート」実行委員会は10月17日、同市のアウガで、「被爆ピアノ平和コンサート」を開く。広島市のピアノ調律師矢川光則さん(70)=矢川ピアノ工房代表=が運ぶ被爆ピアノを使い、青森県ゆかりのアーティストが演奏するほか、一般市民から被爆ピアノの演奏者を公募する。応募締め切りは9月23日。

 同実行委の井垣勝男代表(69)らが2日、青森市の県庁で記者会見を開き、発表した。

 被爆ピアノは、原爆の爆心地から約3キロ以内で爆風や熱線の被害を受けた複数のピアノ。矢川さんは被爆ピアノを修復し、それを使って世界や全国各地でコンサートを開いている。2020年には矢川さんをモデルにした映画が公開されている。

 当日は、青森市出身のピアニスト黒瀧浩さんや舞踏家福士正一さんらが出演するほか、公募で選んだ一般市民約10組に3~5分間、自身が選んだ曲を演奏してもらう予定。開演前30分間、被爆ピアノに触れる機会を設ける。

 青森市でのコンサート開催は初めて。

 井垣代表は「実際に被爆ピアノに見て触れて、原爆の悲惨さ、平和の尊さを考える機会にしてほしい」と呼びかけた。詳細は事務局(電話080-5572-7978)まで。

矢川さんの著書「世の中への扉 海をわたる被爆ピアノ」を示し開催趣旨を説明する井垣代表(左)と後援する青森空襲を記録する会の今村修会長

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