つがる馬市まつり 木造高の山車絶やさない

OBの協力の下、馬ねぶたを完成させた木造高校の生徒たち=25日

 26~28日に3年ぶりに開かれる青森県つがる市最大の祭り「馬市まつり」の馬ねぶたパレードに、常連である地元の木造高校(大瀬雅生校長)の生徒たちが今年も参加する。新型コロナウイルス禍でこの2年間まつりがなく、同校に馬ねぶた制作の経験者がいなかったため、OBの力を得ながら25日夕方、何とか完成にこぎ着けた。生徒たちは「若い力でまつりを盛り上げたい」と張り切っている。

 同校は毎年、自前で山車を作って1年生を中心にパレードで引っ張るほか、流し踊りを披露している。ところが、昨年まで2年連続でまつりが中止となったため、馬ねぶたの制作経験がある生徒は卒業し、指導できる教員も異動して不在の状態だった。今回、感染防止などを理由に参加を見送った団体もある中、同校は「制作を継承して地域のまつりに生徒が関わり続けることは、とても大切」(成田崇範教諭)と捉え、不参加は考えなかった。

 そこで、同校同窓会に指導できる人がいないか相談したところ、市内のOB2人が協力することに。1~3年生26人が7月上旬から、部活動や進路の準備の合間を縫って高さ2.5メートル、体長4メートルの骨組み作りを始めた。

 津軽地域を襲った今月の大雨の影響で学校に来られない生徒もいたが、弓道やバドミントンなど各部の部員も手伝いに駆け付けた。完成した山車は、清らかさをイメージさせる白色を基調にし、メロンなど同市の特産物も描いた。3年の越谷文音さんは「骨組み作りが初めてで大変だったけど、完成が近づくと作業が楽しくなっていった。まつりでは元気よく若い力をアピールしつつ、雰囲気も味わいたい」と話した。

 指導した坂井忠樹さん(57)は「母校のために力になりたかった。徐々に馬の形ができてくると、3年生を中心に皆さん興味を持って取り組んでくれた。思い出の一部になってくれれば」と期待した。

 馬ねぶたパレードは28日午後1時開始。同校は1~2年生約250人が流し踊りも披露する。

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