十和田・現美12日再開、水尻さん新作公開

水尻さんの新作アニメーションが公開される十和田市現代美術館の「インター+プレイ」展

 コロナ禍の影響で休館していた十和田市現代美術館(鷲田めるろ館長)は12日、約3カ月ぶりに営業を再開する。同日からの企画展「インター+プレイ」展第3期では、同市出身で国際的な評価を受けている映像作家・水尻自子(よりこ)さん=神奈川県在住=の新作アニメーション作品「不安な体」を国内初公開する。

 「不安な体」は、水尻さんが同館の依頼を受けて2021年2月に完成させた5分47秒の作品。同年7月にカンヌ国際映画祭「監督週間」で上映された。企画展では展示室内で常に映像を流しており、随時鑑賞できる。

 11日に報道機関向けの内覧会を行った鷲田館長は、水尻さんの作品について「抽象化された絵だけど、むずむずするような痛み、感触が伝わるところが面白い」と述べた。水尻さんは「(人は)生きた肉体を持っているだけで幸せを感じることができる、つまり生きているだけで大丈夫、そんな思いで作った」とメッセージを寄せた。

 企画展は、現代美術館を核とする野外芸術文化ゾーンの完成10周年を記念して20年7月に開幕。コロナ禍に伴う休館などを経て、今年1月に終了した第2期までに8万1千人余りが訪れた。

 インタープレイは相互作用という意味で、最後を飾る第3期(5月29日まで)は身体の内と外、他者との感覚共有に焦点を当てた。水尻さんのほか、金沢美術工芸大学准教授で漆彫刻家・青木千絵さんの代表作「BODY」シリーズ3点なども展示する。

 同館は第3期に合わせて常設展示作品の音声ガイドサービスを開始。専用機器を無料で貸し出す。月曜休館だが、25日と5月2日は営業する。問い合わせは同館(電話0176-20-1127)へ。

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